佐藤からの電話を受け、日本レスキュー協会では、トレーナーを中心に真剣な話し合いが持たれた。
この2003年の年頭は、センターをオープンさせるスケジュールとの関係上、いま処分される犬を受け入れるかどうかを決めるためにも、絶好のタイミングともいえた。
佐藤から電話をもらいまず2名が大学に出かけたが、より多くのトレーナーに見てもらい、大切な命を助けたいと思い、翌日倉田由美と平野めぐみ、そして前日大学に行った三村智子の3人が大学に向かった。
施設に着くと3人は、あいさつもそこそこに、犬たちがいる部屋に向かった。
いくつかの研究室を通り抜け、研究棟の正面の扉を開けると、廊下の突き当たりに学校の教室ぐらいの大きさの部屋があった。