51. 「ハッピーちゃんの近況報告2」

 このたび、新潟の心ある方に里親としてもらって頂いた元実験犬、ハッピーちゃんの近況報告を送って頂きました。メールの内容から如何に愛情を持って可愛がって頂いているか、お分かり頂けると思います。私の嬉しい気持ちと感謝の意味を込めて、当エッセイコーナーに掲載させて頂きました。読者の皆様もハッピーちゃんに思いを寄せてご覧下さい。

                             佐藤良夫

いろんな出来事があり、私たちの気持ちを癒してくれるのは何だろうと思っていた時、ハッピーの里親探しに出会いました。私は実験犬に対して無知でしたし、何の迷いもなくこの犬が来てくれたらと思いました。でも私の所は大阪以外だし、里親候補も大勢いるだろうしこんな遠くはとても無理だろうと思っていましたが、話しがとんとん進み我が家へ。ハッピーとの出会いは単なる偶然ではなく、お互い出会えるべくして出会ったのだと思います。もともと犬が大好きで、いつかは家で犬をと思っていた主人ですが、「今、犬を」とは思っていなかったと思います。私も「今、犬がいれば」と思っていれば、動物ショップでも、知り合いでも尋ねていくらでも他の犬を飼う事はできたと思いますがそんな事は思い付きもしませんでした。ですから犬を探そうなんて思ってもいなかった中、里親探しを目にした時、自然に導かれるように何のためらいもなく申し出た気持ちと、ハッピーが私たちの所へ来ようとした気持ちが一緒になり運命的な出会いができたのだと思います。私も佐藤さんのホームページには時々遊びに行き、エッセイ・掲示板・実験動物のことなど読ませていただき、いろんな意味でハッピーは貴重な犬だったんだなと思います。私達家族はこの間ハッピーにどんなに心を癒され家の中が明るくにぎやかになったことか、あんなに犬が苦手だった私が今ではハッピーはもちろん、まわりに出会う虫やカエルまでいとしく、会うものみんなハッピーに見えてしまいます。勤めから帰り、待ちわびて迎えてくれるハッピーを一生懸命なでたり筋肉のマッサージをつい、いつまでもやっているとおばあさんから「ハッピーや、いつまでも甘えているんじゃない」と明治の教育を受けたり、ふつうの家庭で普通の生活をしているハッピーですが、セラピー犬として活躍・貢献したゆきちゃんのように広く社会に活躍させてやれなく、いろんな難関をもこえた貴重なハッピーを、一個人の家に飼われて良かったのかなーという思いもふっとします・・・。さて、あっという間に実りの秋が来ました、ハッピーと一生懸命育てた稲も今日か明日かと稲刈りを待っています。今年は連日報道(こちらでは)されているように冷夏の影響はいくらか出ていますが、待ちに待った我が家のブランド米、新潟コシヒカリ・ハッピー米の刈り取りは今月後半になると思います。出来上がったら佐藤さんはじめハッピーを助けて下さった皆様にぜひ食べていただきたいと思いますので一番に送りします、楽しみに待っていて下さい。

では、長くなりましたが最後にハッピーの最近を少し、8月のはじめ夕方の散歩の時、主人は自転車で、気がつくとついて来ない(ノーリード)。いつもだと白いシッポがピンと立って草のカゲにいても見えるのに、この日は見えず、呼べど応えず、探しに戻ると川(幅・水深1.5m位)に落ちていて一生懸命流れに逆らい犬かきをしていたとのこと、すぐに助けた後はあまりのビックリに泣き笑いがでたそうです。きっと道草をしていて主人が先の方へ行ったので急いで走り橋を曲がる時近廻りをして落ちたんじゃないかなと言っていましたが、犬の本能で犬かきができ大事に至らずほんとによかったです。実はこの前の日も、ほんの小さな水耕にぴょんと飛ぶはずだったのを失敗して落ちてしまい、どうしていいかわからずじっとしていたとか、時々しなくてもよいドジな冒険をしています。今となっては笑えるエピソードがまだまだいろいろありますがこのように毎日元気に過ごしています。またいつか写真も紹介したいと思います。それから新潟来られる機会がありましたらぜひハッピーに会いに来て下さい、お待ちしております。

                                ハッピーママ